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ローコスト住宅は寒いって本当?低予算でも快適に過ごせるか検証
ローコスト住宅と聞くと、造りが安くて、冬は寒いといったイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。
ただ、寒いイメージを持っていたとしても、実際に寒いかどうかは住んでみないとわかりません。
そこで、ローコスト住宅メーカーであるタマホームで寒冷地に注文住宅を建てた筆者の経験をもとに、「ローコスト住宅は寒いって本当?」について解説します。
✔ローコスト住宅は質が悪く、粗悪で寒いといったイメージを持っている方がいる
✔ローコスト住宅でも、断熱性能(Ua値)0.37を実現できる
✔大手ハウスメーカーの性能とほとんど変わらない仕様
ローコスト住宅が寒いといわれる理由
家づくりを進めるうえで、さまざまなハウスメーカーや工務店を検討される方が多いでしょう。
ローコスト住宅は、積水ハウスや住友林業といった大手ハウスメーカーよりも、費用を抑えて憧れの注文住宅を建てられるので、近年人気が高まっています。ただ、ローコスト住宅に対して寒いといったイメージを持っている方も多く、注文住宅を検討するうえで、ローコスト住宅メーカーをはじめから省いている方も多いのではないでしょうか。
しかし、そもそもなぜローコスト住宅は寒いといわれているのか気になる方もいるでしょう。
ローコスト住宅は大手ハウスメーカーに比べると、価格を抑えて注文住宅を建てられるので、使用する建材の質が悪かったり、手抜き工事をしていたりなど、よくない想像やイメージが広まっているのが原因といえるでしょう。
さらに、断熱材の量が少なかったり、使用している断熱材の質が悪かったりなど、誤解や勝手なイメージから、ローコスト住宅は寒いと思っている方もいるかもしれません。
そのほか、ローコスト住宅は建築費用を抑えるために工期を短くして、必要な工程を省いていることから、気密性や断熱性が低いと思われている方も多いのではないでしょうか。
ただ、いずれについても、イメージや想像に過ぎません。
もちろん、一部のハウスメーカーや工務店の中には、コストを抑えるために使用する建材を調整することがあるでしょう。また、手抜き工事をする悪徳な業者が実際にいることも事実です。
とはいえ、ローコスト住宅だからといって、必ずしも質が悪い建材を使っていたり、手抜き工事をしたりしているわけではありません。
しかし、すでにローコスト住宅は寒いといったイメージが先行してしまい、世間一般に広まってしまっているので、ローコスト住宅=寒いというイメージを完全に払拭するのも難しいのが現状です。
ローコスト住宅は寒いって本当?
ローコスト住宅は寒いといったイメージがある中、実際に寒いかどうかについては、ローコスト住宅に住んでみないとわかりません。
ここでは、実際に寒冷地でローコスト住宅を建てた筆者の経験をもとに、ローコスト住宅は本当に寒いのかを検証します。
前提として、筆者宅は長野県中信地区にあり、冬はマイナス10℃以下になることがある寒冷地です。
ローコスト住宅の代名詞ともいえるタマホームの「長野エリア限定商品」を選び、注文住宅を建てました。
寒冷地での家づくりで重視したのはやはり断熱性能です。
高性能グラスウールという断熱材が柱いっぱいに入っていることを重視したことに加え、窓にはオプションのトリプルガラスを採用しているほか、南から日射取得できるようにしています。
筆者宅は全館空調ではなく、個別エアコンを稼働させていますが、家族の集まるリビングや寝室はエアコン1台で十分暖かくなります。
なお、開放的な吹き抜けや高い天井への憧れはありましたが、暖房効率を考えて採用していません。
ローコスト住宅は寒くない!暖かい理由とは
昨今のローコスト住宅はコストだけでなく、家の性能にもこだわって家づくりをしています。
ここでは、ローコスト住宅が暖かい3つの理由を見ていきましょう。
1.大手ハウスメーカーと変わらない断熱材を使用
ローコスト住宅が暖かい理由を紹介するために、タマホームを例に見ていきましょう。
タマホームでは標準で高性能グラスウールを採用しており、山梨県や長野県などの寒冷地であれば、高性能グラスウールの中でもさらに断熱性能が高い断熱材が使われます。
105mmの高性能グラスウールが柱に入っているほか、オプションで吹き付けウレタン断熱を採用することも可能です。
とはいえ、断熱材の種類や厚さを聞いても、あまりイメージできない方も多いのではないでしょうか。
たとえば、全国展開している大手ハウスメーカーを見ると、住友林業では外壁に同じく高性能グラスウールを採用しており、厚みも105㎜厚となっています*。
つまり、ローコスト住宅だからといって、断熱材の質が悪かったり、断熱性能が低いものを使ったりしているわけではなく、全国展開している大手ハウスメーカーとほとんど同じ性能の断熱材を使っているのです。
*住友林業ニュースリリース「BELSの最高ランク5つ星に対応」より
2.Ua値0.37を実現
タマホームは2021年に「大地の家」という寒冷地仕様の商品を全国展開し始めました。
タマホームの商品の中ではトップクラスの断熱性能を有している商品であり、Ua値は0.37以下を実現しています。
断熱材は壁内に高性能グラスウール、壁外にポリスチレンフォームというダブル断熱を採用しており、快適な室内環境をつくれるでしょう。
また、窓は標準で樹脂トリプルガラスを採用しているので、窓からの熱交換も最小限に抑えられます。
なお、Ua値0.37という数値は、2022年に新設された断熱等級で見ると、省エネ区分1~3地域で等級5に相当する値です。
同じ木造メーカーである住友林業を例に見ると、省エネ区分1、2地域でUa値0.36、3地域でUa値0.40なので、大手ハウスメーカーや工務店のにも引けを取らないことがわかります*。
*住友林業「断熱性」より
3.トリプルガラスを採用
タマホームの「大地の家」ではトリプルガラスが標準採用されており、昨今はさまざまなハウスメーカーでトリプルガラスが標準仕様になっているケースが多いです。
「大地の家」や主力商品である「大安心の家」よりも価格帯が低い「木麗な家」はトリプルガラスではないものの、アルミサッシよりも断熱性が高い樹脂サッシが使われています。
なお、筆者宅は長野エリア限定の木麗な家なので、オプションでアルミ樹脂複合のトリプルガラスを採用しました。
気温がマイナス10℃以下になることがあるエリアにもかかわらず、ほとんど結露が出ず、窓辺から冷気が来ることもないので、快適な暮らしを送れています。
ローコスト住宅で寒い冬を快適に暮らすための4つの注意点
ローコスト住宅の性能に加え、ローコスト住宅は寒くないということを解説しましたが、すべてのローコスト住宅が無条件で暖かいというわけではありません。
ここでは、ローコスト住宅で寒い冬を快適に暮らすための4つの注意点を見ていきましょう。
1.仕様を確認する
ローコスト住宅であっても、ハウスメーカーや商品によって仕様が異なることがあります。
ローコスト住宅で寒い冬を快適に過ごすためには、断熱材の種類や厚みのほか、どういった窓サッシが採用されているかが重要なポイントになります。
寒冷地であれば、営業担当者から寒冷地仕様を勧められる可能性がありますが、実際にどういった仕様なのかは自分でしっかりと確認しておいたほうがいいでしょう。
また、ハウスメーカーや工務店によっては、実際に使用している断熱材を展示していることがあり、性能について質問してみるのもおすすめです。
なお、標準仕様で十分な性能でないと判断した場合は、ほかの商品を提案してもらえるか聞いてみるといいでしょう。
2.オプション費用がかかることがある
寒冷地での家づくりでは、断熱性能の高い断熱材や窓サッシが標準採用されるケースが多いです。
しかし、ローコスト住宅の中でもさらに価格帯が低い商品や規格住宅の場合は、寒冷地仕様ではなく通常仕様となっていることも少なくありません。
そのため、ローコスト住宅で暖かい家づくりをするためには、仕様によって、オプションで断熱性の高い窓サッシなどを選ばなければならないこともあります。
もちろん、どれだけ断熱性にこだわるかによって費用は異なりますが、トリプルガラスや樹脂サッシが標準で採用されていない住宅メーカーや商品なら、オプション費用が高くなることもあるので、あらかじめどれくらいの追加費用がかかるのか確認しておきましょう。
なお、契約時期によっては、ハウスメーカーがキャンペーンをおこなっていて、オプションを格安で採用できたり、プレゼントしてもらえたりすることもあります。
3.間取りや窓の数に注意
いくら家の仕様がよくても、間取りによっては寒く感じることも珍しくありません。
たとえば、一般的に大空間の吹き抜けやリビング階段は冷暖房効率が悪いといわれており、広さや空調管理の仕方によっては寒く感じることがあります。
吹き抜けやリビング階段を採用しても、冷暖房機器の種類や、設置方法、設置場所によって改善できることもあるでしょう。
寒い家にしないためには、全体的な間取りや、どういった空調設備を導入するかについて、しっかりと検討することをおすすめします。
そのほか、大開口の窓は明るくて、開放的な印象がありますが、家の中の熱交換のほとんどが窓からといわれており、窓の大きさや種類、配置についてもしっかりと考えておかなければなりません。
実際に住みはじめてから、使わない窓をつけてしまって後悔することもあるので、その窓は、その場所に本当に必要かを、しっかりと検討することをおすすめします。
4.暖房設備を検討する
断熱性能が高いからといって、エアコンやストーブなどの熱源がなければ、家を暖めるのは難しいです。
ただ、昨今の注文住宅は気密性が高いので、エアコンだけで十分に室内を暖められます。
しかし、寒冷地などの寒いエリアでは、エアコンだけでは不十分なこともあるでしょう。
そのため、エアコンと併用して灯油ストーブを使うことがあります。
しかし、灯油ストーブを使うと結露が出たり、空気が汚れたりすることから、推奨はされていません。
また、蓄熱暖房や床暖房を検討する方も多いでしょう。
さらに、オール電化住宅ではなく、ガス併用住宅であれば、吸排気を外でおこなうFF式ガスストーブなども候補にあがるのではないでしょうか。
そのほか、寒冷地では薪ストーブやペレットストーブなどの選択肢もあるので、予算や使い勝手から、どういった設備を採用するか検討することが大切です。
ローコスト住宅で注文住宅を建てた筆者宅では、エアコンを設置するまえに対流式灯油ストーブを使用していました。
対流式灯油ストーブを使用すると、室内全体が暖かく、ストーブを消しても輻射熱で暖かさが続きます。
さらに、対流式灯油ストーブの上にやかんや鍋を置いて、お湯を沸かしたり、調理もできたりして、利便性が高かったです。
ただ、トリプルガラスでも結露が出るほど、非常に多くの水蒸気が出てしまいました。
結露によって家が劣化してしまう可能性があるので、対流式灯油ストーブをやめて、現在はエアコンのみを使用しています。
なお、筆者宅はリビングが南向きであることから、冬でも日射取得ができて、室内の気温があがるので、エアコン暖房だけでも十分暖かく過ごせています。
まとめ
ローコスト住宅の性能は大手ハウスメーカーに引けを取らないものといえます。
Ua値や断熱等級など、あまり聞きなじみがなかった言葉を、最近ではローコスト住宅のTVコマーシャルや広告などで見たり聞いたりするようになっており、家の性能をアピールすることに力をいれていることをうかがえます。
ローコスト住宅は建築費用が安いことから、粗悪であり、寒いといったイメージを持っている方が多いかもしれませんが、実際は大手ハウスメーカーとほとんど変わらない性能を実現しており、これからの家づくりの中で選択肢に入ってくることが予想されます。
もちろん、一昔前のイメージを完全に払拭することは難しいかもしれませんが、これから家づくりをする方には「ローコスト住宅は寒くない」ということを理解したうえで、理想の家づくりを進めてみてはいかがでしょうか。
ライター